セント・ポールズ大聖堂


ロンドンに2002年に掛けられたミレミアムブリッジの延長戦所運いあるのがこの「セント・ポールズ大聖堂」です。1981年にチャールズ王太子とダイアナ元妃の結婚式が行われた場所としても知られています。周囲に障害物があるので写真では大きさが分かりづらいのですが、全長157m、幅76m、ドームの直径34m、高さ111mと非常に巨大な建築となっています。正面のコリント式列柱は下段に12本,上段に8本並んでいる。そして正面の三角屋根のてっぺんには、右手に剣を持つ聖パウロ像が立っています。
 
現在の建築は、1666年のロンドン大火の後で1710年に建築家クリストファー・レンにより再建されたバロック建築です。レンはグリニッジ王立天文台など多くの建築物を残した偉業で知られていますが、彼の建築は手が込んでおり、存命中に完成を見たのはこのセントポールズ大聖堂のみだったという話もあります。
 
しかし、このセント・ポール大聖堂の建築も20年以上の歳月を要しており、1666年ロンドン大火災の時のレンは34歳でしたが、1708年にセント・ポール大聖堂のドームが完成したときは76歳になっていたという事です。最後の石がドーム頂上に置かれるところを宙づりバスケットから息子と一緒に見守ったと言われています。彼はもちろんこのセントポールズ大聖堂を自らの墓所として選び、その墓碑にはラテン語にて「彼の記念碑を探すなら周りを見よ」という意味の文字が記されています。
 
セント・ポールズ大聖堂は、大ドームと正面の側(テムズ川からみて左側)に2つの塔を持っているのが特徴です。大聖堂前にはアン女王の銅像が建てられています。地下に納骨堂があって、建築したレンの、ウィンストン・チャーチル、ホレーショ・ネルソンなどイギリスの功労者の墓があります。観光客は内部に入る事が出来るようになっており、大聖堂のフロアから階段を使ってドームの上の塔の付け根の部分まで上がることができます。 真ん中の大きな扉は特別な行事の時だけ開かれるとのことで、観光客は横の小さな扉から中へ入ります。入場料は10ポンドと結構高いです。イギリスらしくクレジットカード払いもOKで、日本語のパンフレットも置かれています。
 
 
階段を163段ほどあがると、ドームの基部を囲むように作られた「ささやきの回廊」にたどりつきます。この回廊は30メートルほどの高さにありますが、そこから礼拝堂のフロアを見下ろす事が出来ます。壁に向かって囁いた声が32メートル離れたドームの反対側まで聞こえるので「ささやきの回廊」なのだそうです。その「ささやきの回廊」から更に階段を119段ほどあがると「石の回廊」にたどりつきます。ここはフロアから53メートルと更に高い場所にあります。観光客が落ちたりしないように周囲が石でがっしり囲まれています。しかし、セント・ポールズ大聖堂はこれだけでは終わりません。
 
更に先にある152段の階段を上がると、フロアから85メートルもの高さにある「金の回廊」にたどりつきます。下の階の景色とは大きく異なって、ここからロンドン市内を一望することが出来ます。テムズ川沿いがずっと見渡せるので、観光として是非とも行きたい場所のひとつです。

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