コンビニ経営というのは、サラリーマンを早期リタイアした40代~50代の人に流行しています。基本的にコンビニ経営のノウハウというものは、コンビニのフランチャイズ本部が持っているので、それを教わってコンビニを経営していけば、誰でも夢の独立開業ができるというものです。
コンビニを経営したいと思う40代~50代の方々は沢山いて、新規に開業するコンビニも沢山ある一方で、コンビニのオーナーになった事を後悔している人も沢山いるうです。朝から晩まで、寝る時以外は常にコンビニの事を考えていないといけないという状況を苦しいと思っているオーナーが多いのです。このようにコンビニ経営の地獄に陥らない方法について考えました。
コンビニ経営で自殺者が出る
コンビニの経営者で自殺者が沢山出ているという話は、インターネット上でも良く見かけます。コンビニのオーナーをやるだけで、どうしてそんなに自殺者が出るの?と思うかもしれませんが、コンビの経営のオーナーというのは、普通に考えられる以上に大変に精神力をすり減らすようです。
新規に次々とコンビニが出来て、コンビニの競争が日々激化していく中で、コンビニが現在の売り上げを維持するだけで厳しい状況になっています。売り上げを維持するには、今まで以上の努力と工夫が必要になりますが、コンビニのオーナーは、既に限界まで働いている人が多いのも事実です。将来に対する希望が見えず、自殺する人も後を絶ちません。
プライベートの時間がない
コンビニ経営者の多くが陥るのは、自分の時間が全く持てなくなるという事です。コンビニチェーン店の多くは、24時間営業を行っているので、コンビニを24時間・365日休みなく動かし続けなければいけません。
サラリーマンであれば、退社するとプライベートの時間になります。また、土日に休みの会社であれば、ゆっくりと自分の時間を過ごす事も自由でしょう。しかし、コンビニチェーン店のオーナーというのは、プライベートに過ごす時間がなくて、常に自分がオーナーをやっているコンビニの事を考え続けなくてはいけません。
家族と過ごす時間がない
多くの場合には、オーナー家族がコンビニを一緒に経営する事になるので、昼に妻が働いて、夜に夫が勤務するような勤務形態が日常化していきます。そうなると、コンビニを経営する為に2人で一緒にいる時間がほとんどなくなってしまいます。こういった状況だと、2人のすれ違いがどんどん加速する事になり、2人の愛など何年かで消えてしまいます。
コンビニのフランチャイズ経営では、本部から派遣されてきた人が『人を育てましょう』と必ず言いますが、店長であったり、アルバイトなどの人材は、様々な教育をして、育てたと思った頃に1年ぐらいすると辞めていく人が多いのです。結局、人件費を削る為にオーナーが長時間労働を行うという店舗が多いのが実情です。そして、疲れ切った50代の『よれよれのオーナー』は、客からもサービスが悪いと思われているのです。
常にお店を考えないといけない
お店にトラブルが起こった時には、アルバイトで対処できるはずもありません。責任のあるオーナーがお店にすぐに直行する必要が出てきます。たまに旅行に行っても、どこかに遊びに行っても、常に頭の中がコンビニの事でいっぱいで、頭の中がコンビニから解放される事がありません。
深夜にコンビニをアルバイトに任せていたとしても、常にお店の事を考えていかなくてはいけません。ほとんどのオーナーは、旅行などに行かず、店舗をアルバイトに任せていても、発注の為にお店に来たり、1日に何度もお店を見回りに来たりという努力をしています。
アルバイトした方が稼げる
コンビニチェーンのオーナーの多くは、人件費を削る為に自分であったり、妻がコンビニの店頭に立つ事になります。実際にオーナーが店舗に立つと人件費を削れる事は事実ですが、オーナー自身が1日に10時間以上も店舗で立つこともあって、年収400万円~600万円のオーナーは、『どこかでアルバイトした方が稼げる』と思う人が多いという事です。
コンビニチェーン店のオーナーの年収というのは、重労働を行っている割には、普通のサラリーマン程度のものであり、『労働時間に見合わない』と考えるコンビニチェーン店のオーナーが多いのも事実です。フランチャイズ側からすると、安い労働力をこき使えるシステムになっているという事も出来るでしょう。
契約が解除されるリスクがある
何か大きな問題が起こってしまうと、コンビニ本部から契約が解除される可能性があります。家族がコンビニチェーン店に人生をかけているので、契約解除されるという事は、家族全員が失業するという事を意味しています。契約解除の件数というのは、それほど多くはありませんが、契約解除された時のリスクというのは、半端ないものがあります。
契約解除に怯えながらコンビニチェーン店を経営していかなければいけないというのは、コンビニオーナーの宿命のようなものです。このような理由から、コンビニ店のオーナーと言えども、コンビニのフランチャイズ本部と対等な関係など望めるはずもないのです。
オーナー地獄に陥らない為に
コンビニのオーナー地獄に陥らない最も良い方法は、コンビニ経営者などにならない事です。コンビニ経営者というのは、実質的にフランチャイズのブラック労働者のようなものです。確かにオーナーなので誰からも命令される事はありませんが、何かあった時に全ての責任を負わされてしまう大きなリスクがあり、そのプレッシャーから解放される事がありません。
コンビニ経営のオーナーとして利益を出している店舗というのは、昔からある店舗で立地が良い店舗などであり、最近の競争激化の中で新規開店して利益を出すのは至難の業です。『コンビニの経営者』と言うと名前は良いですが、実際の年収というのは、400万円~600万円ほどで、普通のサラリーマンと同じで課長クラスです。
人の土俵に夢を見てはいけない
コンビニのチェーン店というのは、ノウハウがなくても始められますが、逆に言えばノウハウが全て本部にあるという事でもあります。オーナー自身が『自分が経営者だ』と言い張っても、商品の仕入れから陳列まで、全て本部の指示通りに動くしかありません。自分にある決定権というのは、アルバイトの採用であったり、入荷する商品と数量を決める程度の事です。
コンビニのオーナーは、オーナー・経営者という名前で呼ばれながらも、権限というのは、正社員のサラリーマンと同程度のものでしょう。労働の内容・労働時間というのは、サラリーマンの何倍も働かなくてはいけない仕事内容になっています。
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