住宅を購入する時には、手元にまとまったお金が無い場合には、金融機関からお金を借り入れる事になります。住宅を購入すると決めてしまうと、どうしても購入したいと思って気持ちが焦って、返済計画までじっくりと立てられない可能性があります。住宅ローンは、人生で何度も無い大きな買い物ですので、じっくりと時間をかけて検討する事が重要になります。
基本は固定金利で考える
住宅ローンは、ほとんどの金融機関で「固定金利」と「変動金利」の2種類の金利タイプが用意されています。通常の金利は、固定金利が3.0%であれば、変動金利が2.0%のように変動金利の方が低く設定されています。
しかし、金利が安いという理由で安易に「変動金利」を選択してしまうと、金利が上がった時にすぐに返済不可能になる可能性が出てきます。日本はゼロ金利に近い状況が続いていますので、日本の金利が低いうちは、迷わず「固定金利」を選択しましょう。
頭金を出来るだけ準備する
住宅ローンを組むときには、頭金がゼロなどで借り入れるのはもってのほかです。頭金が少なければ少ないほど、返済期間が長くなって、金融機関に支払わなければいけない金利が増えるからです。例えば、1戸建て住宅を全額ローンの頭金なしで4000万円金利3%で借りた場合には、年間の金利支払いは120万円となり、年収が500万円程度の世帯では、金利の支払いだけで大変な事になり「ローン地獄」に陥ります。数千万円のローンの金利が月額にするといかに生活に響くか考えてみましょう。
・4000万円ローン(金利3%)・・・・年間金利120万円(月額金利支払い10万円)
・3000万円ローン(金利3%)・・・・年間金利90万円(月額金利支払い7.5万円)
・2000万円ローン(金利3%)・・・・年間金利60万円(月額金利支払い5万円)
・1000万円ローン(金利3%)・・・・年間金利30万円(月額金利支払い2.5万円)
余裕を持った返済計画にする
せっかく住宅ローンを組んで持ち家を手に入れたとしても、住宅ローンの返済が出来ない状況になって、住宅を売却されてしまったらローンだけが手元に残ってしまいます。そのような最悪な結果を招かない為には、あらかじめ余裕を持った返済計画を立てる事が重要になります。現在の収入だけを考えるのではなく、仮に収入が落ちても何とか返済していけるほど余裕の持った返済計画を立てておく事が重要になります。
繰上げ返済を行う
金利を多く支払わない為に有効なのが繰り上げ返済です。余裕を持った返済計画にしておいて、ボーナスなどで家計のやり繰りに余裕が出来た場合には、金融機関と相談して繰上げ返済を行うようにしましょう。また、親戚、両親などでまとまったお金を持っている人が居る場合には、一時的に借り入れて繰り上げ返済を行う事も有効です。繰り上げ返済を行う事は、毎月の金利負担を軽減したり、返済期間を短縮して金利負担を減らす事に大きく役立ちます。
借り入れ先を検討する
借入先については、公的金融機関、職場からの借り入れ、民間金融機関など複数の選択肢を検討してみましょう。民間金融機関は金利が高い傾向があるので、公的金融機関、職場からの借り入れを優先してチェックしましょう。30年以上のローンでは、金利1%違うだけで1000万円もの違いがでるので、金利の優遇で慎重に選ぶ必要があります。
また、法律などを良く調べないうちに住宅ローンの契約を行ってしまうと、本来は得られたはずの優遇措置などが得られない事になってしまいます。住宅ローンでは、非常に大きな金額が動きますので、住宅ローンを組む前に自分なりに徹底的に調べる事が重要になります。
おわりに
住宅ローンで特に重要になるのは、頭金をいかに多く準備できるかという事です。頭金が無い状態で数千万円の住宅ローンを組もうというのは無謀と言えます。住宅ローンは、多額のお金を借り入れる投資であるという事を良く知った上で、失敗しない為に良く研究してからローンを組むようにしましょう。後から「知らなかった」「返済できなくなった」では、人生が大きく狂う事になりかねません。