歯並びの歯科矯正で失敗しない方法


歯並びが悪いことは、見た目だけに限らず、虫歯になりやくすなったり、歯周病になりやすくなるなどの健康上のリスクを高めます。矯正治療をする事によって、歯並びを改善すれば、人生を豊かに過ごす事につながります。積極的に矯正を進める為には、先に正確な情報が必要になりますので、矯正に関する情報を紹介します。



はじめに
 
歯医者選びを慎重に行う
 
矯正を行うのは、かかり付けの医者が良いとは限りません。最も矯正に詳しいとされているのは、矯正歯科と呼ばれている矯正を専門とする歯科医院です。矯正を行う場合には、矯正歯科医院に行くのがベストです。矯正に詳しくない医師が行う矯正は、失敗の可能性が高くなってしまいます。
 
・矯正のみを専門行う矯正専門医による矯正が必修
・技術力・実績・経験のあるドクター
・治療前の検査・説明を重視
・噛み合わせに対するドクターの考えを聞く
・長期にわたって通い続けられるか
 
成長を利用した歯科矯正
 
歯科矯正は、20歳で成人する以前が有利であるとされています。歯の成長に合わせながら歯科矯正を行うことが出来るからです。人間の歯は、15歳ぐらいで生え揃うとされているので、この15歳前に矯正治療を行っておけば、歯を無理なく動かす事が出来るので、抜歯などをしないで矯正する事が可能になります。また、その後の学習などにとっても有益でしょう。

矯正の費用

矯正の費用は、矯正する歯科医院によって異なりますが、ほとんどの場合には50万円~100万円になります。部分矯正などの場合であったり、上下どちらかの矯正になれば、これよりも安くなるのが一般的です。矯正治療の費用は高額ですが、分割払いが可能であったり、歯医者に2年間ほど通う費用を含んでいる場合も多いので、矯正する歯科医院に事前に良く確認する事が大切です。
 
抜歯か非抜歯か
 
抜歯の矯正は、日本で矯正する人の80%にも及んでいます。基本的には、大人になった矯正の多くが抜歯する矯正になってしまいます。しかし、大事な歯を1本失う事になるので、抜歯する前に相当に慎重になるべきでしょう。特に症状が出っ歯だけであるなど、歯並びがそれほど悪くない場合には、非抜歯矯正の可能性は十分にあります。他の選択肢がないものかを探したり、時間を置いて矯正するかどうか考え直す事も良いでしょう。

矯正治療の方法
(1)歯を抜歯する
(2)非抜歯で歯を拡大
(3)歯を削って小さくする(1歯1ミリ以内)

抜歯する矯正

八重歯などの場合には、多くの場合に抜歯の対象となります。成人で歯並びが悪い場合には、上下4本の抜歯を行う場合が多いですが、上下4本の健康な歯を抜いてしまうのはあまりに勿体無いものです。上下4本のうちで残せる歯が無いかどうかについて、セカンドオピニオン(別の歯科医院にも行ってみる)を聞いてみるなど、自分なりに大事な歯を抜歯する前に抜歯がどうしても必要かどうかを最後まで良く確認しましょう。
 
非抜歯矯正
 
非抜歯矯正では、あごを前後に広げたり、左右に広げたりする事でスペースを作り出そうというものです。しかし、成人のあごの大きさというのは既に決まっているので、スペースを作り出す事は難しくなっており、歯並びが「少しずれている」人にしか非抜歯が行えない事が多いです。
 
矯正の手法

通常の矯正手法

普通に行われる矯正の多くは、表側に矯正器具を装着して矯正を行うというものです。矯正の期間は、子供で1~2年、成人で2~3年が平均と言われています。矯正している期間は、矯正器具を調整する為に1ヶ月に1度以上は通院が必要になるので、通いやすい矯正歯科を選ぶ事が必要になります。

マウスピース矯正

マウスピース矯正とは、透明のプラスチック(マウスピース)を歯に当てておく事で矯正していくというものです。歯に対する負担も少なく、矯正している事が他人に気づかれる事なく矯正を行う事も可能です。15歳以下であったり、歯のずれの具合が小さい場合には、歯に負担がかかりづらい「マウスピース矯正」を選択できる場合があります。あくまでも、歯並びが少しずれた程度の矯正がマウスピース矯正で行えるもので、成人になって歯並びが悪い場合には、マウスピース矯正を行う事は難しい場合が多いです。
 
裏側矯正
 
最近になって流行ってきているのが歯の裏側から見る「見えない矯正」というものです。技術としては、表側よりも計測などが難しいとされていますが、最近では可能な歯科医も増えてきています。しかし、裏側矯正の問題はゴミがたまって虫歯になりやすくなるという事です。出来れば表側矯正を選んだ方が虫歯にもなりにくいので成功率は高まると言えるでしょう。
 
差し歯で矯正
 
芸能人などに多いのが差し歯による矯正治療です。短期間で実現できますが、健康な歯を犠牲にして差し歯にするというのは、大きな代償を伴うものです。芸能人でもない限りは、健康な歯をわざわざ削って行う差し歯を矯正の選択肢とする必要性は薄いでしょう。差し歯には、差し歯の下の自分の歯が虫歯になれば、神経を抜かなければいけなくなって、結果的に歯を失うという大きなリスクが存在しています。
 
急速矯正の手法
 
急速矯正の手法は、ここ数年で急速な発展を遂げた分野です。歯周病の治療技術の進歩と、矯正治療の技術が進歩して、矯正に外科の手術を合わせた形で行うものが急速矯正です。開発されてまだ数年しか経ていないので、このような技術を扱える歯科医は限られています。
 
コルチコトミー法
 
矯正に外科的手法あわせたのがコルチコトミー法で、最近になって確率された高度な矯正手法です。成人2~3年が通常と言われる矯正を半年~1年で終わらせられるというものです。歯茎をめくって、中にある薄い骨に切り込みを入れて、共生する時の歯の移動を助けます。
 
成人の矯正に向いていて、歯茎にかかる負担が少なくなり、歯肉後退であったり、矯正の失敗が少なくなるというメリットがあります。外科手術を伴うので、歯科医の技術に左右される事であったり、身体的・精神的負担が高い事がデメリットとしてあげられます。また、費用が外科手術費10万円+矯正費用となるので、普通の矯正より高くなります。
 
急速増骨矯正法
 
歯周病などで歯肉が後退しているなど、歯肉の中の骨に問題がある場合には、急速増骨矯正法を使う事ができます。歯茎周辺の骨に問題がある状態で矯正を行うと、矯正が成功しないどころか、歯肉が後退して歯を失うリスクが高くなります。そこで歯茎をめくって、中に人工の骨を注入して、歯茎の周りに骨を形成するのが急速増骨矯正法です。
 
おわりに
 
矯正治療は、早ければ早い方が良いと言われていますが、実際には何歳になっても矯正治療を行う事は可能です。矯正治療を行おうと決めたら、矯正治療についての知識を集めたり、歯医者に行って矯正治療について相談したりして情報を集めましょう。情報を集めてからすぐに矯正する必要はないので、じっくりと考えて(同時にお金を準備して)から、良い矯正歯科医を見つけて矯正にとりかかっていけば良いでしょう。


 

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